こんにちは、YUKARIです!
突然ですが、皆さんは自分の承認欲求を自覚したことはありますか?
承認欲求自体は良いも悪いも本来ないものですが、
現代人の承認欲求というのはとても強いと言われているのは確かです。
「それってSNSのせいでしょ?」
こう思う方も多いかもしれませんが、ではなぜSNSが発達すると承認欲求が強くなるのか、考えたことはありますか?
今回は、現代人の承認欲求が強い理由と、
私のようなマーケティングの道を志す者が「なぜそこに興味を持つ必要があるのか」を解説する、箸休め的な記事になっております!笑
承認欲求とは?
人間なら誰しもが持つ欲求のひとつ
承認欲求とは、「他人から認められたい」「価値のある存在として一目置かれたい」という欲求のこと。
「あの人は承認欲求が強いよね」など、皆さんも普段の会話の中で聞いたことがあると思いますが、
程度の差はあれど、誰しもが持っている人間らしい欲求の一つです。
あなたの心の中にも、私にも、承認欲求はあります。
以前の記事で、
人間の欲求を3段階に分けることによって心理を理解し、行動を促す「GDTの法則」という
コピーライティングについて解説しましたが、
今回のテーマである「承認欲求」も、その中の一部です。
GDTの法則でいうと、二番目に強い「Desire」という欲求に該当します。
現代人の承認欲求が強い理由を「時代別欲求の違い」で見る
承認欲求は、時代とともに変化が伴う欲求の1つではあるものの、
とりわけ「現代人の承認欲求」というのは強くなっています。
そこには、時代ごとに求める欲求の違いが大きく影響しているため、順を追って解説していきます!
戦争を経験した世代の「生存欲求」
話は戦争を経験した世代まで遡りまして、現在80歳を超えてくるこの世代のベースに強くあるのが、生存欲求です。
戦争を経験した世代の人たちは、日常が「生きるか死ぬか」の世界だったので、
ちゃんと美味しいご飯が食べられて、安心して寝れる場所があって、
家族みんなで顔を合わせて生きられたら、もう十分幸せだよね、というのがベースにあります。
承認欲求以前に、生死がかかった命がけの生活をしていたので、
生きる上で基本的なところさえ満たされていれば、もう十分だったのです。
高度成長期世代の「出世欲・名誉欲」
戦争を経験した親から生まれた子供たちは、
「出世欲・名誉欲」に強い価値を見出した世代です。
それもそのはず。
戦後の高度経済成長の波に乗っかって「とにかく働くことが正義」みたいな時代を過ごした人達です。
今のように社畜なんて考え方はありません(笑)
食べることには苦労しないし、住む家もちゃんとあるという、
一つ前の世代が心から望んでいた欲求が、すでに満たされた状態で最初から育っています。
そうすると何に欲を感じたかというと、「出世欲」とか「名誉欲」なんですよね。
「生きたい」という、生物としてベースの欲求が満たされたら、
今度は会社や学校など、身近な限られたコミュニティの中で認められたいという欲が強まるわけです。
具体的には、「有名大学に入り、一流企業に勤めて出世する」ことこそステータス、という考え方。
これが他人から認められる最も分かりやすい指標だったため、
社会的ステータスを重要視する価値観が非常に強い傾向にあったのです。
ネット・SNS世代の「承認欲求」
高度経済成長期真っ盛りを経験した世代から生まれた今の20〜30代や、それより若い世代は、すでにネットが身近にあるのが当たり前です。
そしてその内の多くが、SNSの発達による「承認欲求」に突き動かされている世代といえます。
というのも、一つ前の世代であれば、自分の親戚や学校・職場など、
身近な人から認められれば満たされていたものの、ネットやSNSができたことにより、
認められたい範囲が無限に広がったんですね。
- ネットを通して、まったく知らない人から賞賛されたい
- SNSでたくさんの人からいいねが欲しい
- YouTubeでバズって注目されたい
など。投稿するだけで他者からの承認が手軽に得られ、欲求が満たされることは、人間に快感の刺激をもたらします。
裏を返せば、得られる刺激が強い分、中毒性があって依存してしまったり、
炎上系や迷惑系と呼ばれる人たちが現れてしまったとも言えますよね(^^;)
このように、時代背景の流れから人の欲求の移り変わりを見てみると、
現代人の承認欲求は、認められたい範囲が無限に広がったことによって強くなった、というのが皆さんにもお分かりいただけるかと思います!
現代のマーケティングには承認欲求の理解が不可欠
そもそも「人間は何に欲を感じるか」を知る必要がある
マーケティングを通し、商品やサービスを販売して人に喜んでもらいたいと思ったら、
承認欲求の前に、そもそも「人間は何に欲を感じて生きているのか」を知る必要があります。
なぜなら、需要のないところに商品やサービスは生まれないからです。
たとえば、以下の例を見てみましょう。
- ロボット掃除機→掃除が面倒→楽をしたいという欲求
- 家事代行サービス→忙しいから誰かに任せたい→時間かけたくないという欲求
- エステサロン→気分が上がる→キレイだと思われたい欲求
このように、人間が何か行動に移すきっかけには、「欲求」が深く関わっています。
そもそもマーケティングとは、商品やサービスのコンセプト設計から販売までのトータルプロセスのことを指しますが、
いくら集客ができても、最終的に相手に行動してもらえない限りは、売上も何も生まれません。
つまり、マーケティングの役割として、相手が何を求めているかの「欲求」を理解し、行動を促す段階というのがが必ず必要になってくるのです。
承認欲求は現代の象徴
「人々が今どんな欲求を持っているのか」を常に意識してマーケティングを仕掛けていく立場として、「承認欲求」は必然的に知っておく必要があります。
なぜなら、承認欲求は「他人に認められたい、賞賛されたい」という人間の根源的な欲求の中でも、
今の時代を象徴する代表例といえるものだからです。
ちなみに、携帯電話が急速に普及した1990年代から考えると、
2000年頃にSNSが誕生し、「承認欲求」という言葉が一般的に定着したのってここ10年ぐらいですよね?
この短期間で広く一般に知れ渡る「承認欲求」というのは相当強い欲求です。
そして、今やデバイスの複数台持ちが当たり前の社会でこれだけSNSが発達しているという現象と、人間の根源的な欲求を「結びつけて理解する」のは、
現代のマーケティングにおいてはかなりキーポイントになります。
たとえば、すごく簡単な例を出すと、少し前に「インスタ映え」という言葉が流行りましたよね?
このインスタ映えに興味がある人たちに向けて何か宣伝するとき、
「絶景スポット」や「華やかなスイーツ」と謳うより
と宣伝する方が、断然効果があるのが分かりますでしょうか?
「インスタ映えしたところに行きたい」という人々の本音は、おしゃれな所に行って綺麗なものを撮ってインスタに投稿することにより、
「いいね」がいっぱいもらえるという承認欲求を満たしたい。そのための行動ですよね。
そこを刺激できるものって何だろう?と考えるわけです。
人の心を動かすマーケターになるためには。誰かに仕掛けられる側ではなく、常に仕掛ける側に行かなければなりません。
そのためには、「現代人は何に強く欲求を感じるのか=承認欲求」という一つの側面も、理解しておく必要があるのです。
まとめ|承認欲求は現代マーケティングのキーポイント
今回は、現代人の承認欲求が強い理由と、なぜマーケティングに関わってくる話なのか、というテーマでお話しました。
「人々が今どんな欲求を持っているのか」を常に意識してマーケティングを仕掛けていく立場として、現代の「承認欲求」は必ず知っておく必要があります。
ちなみに私個人としては、承認欲求について、
自分の向上心につなげたり、自分の未来をより良くするためのモチベーションにつなげることができたら、
すごく良い欲の使い方かなーっと思っています(笑)
承認欲求に振り回されるのではなく、その特性を知って自分の味方につけられるようになれば、人の気持ちもより分かるし、
人の気持ちが分かれば、それをマーケティングにも活かせると考えています!
最後までお読みいただきありがとうございました(^^)♪